『イントゥ・ザ・ワイルド』(アメリカ 2007年)

1992年アメリカ最北部、アラスカの荒野でクリスという青年の死体が発見された。

大学を優秀な成績で卒業した彼は車や財布、身分証を捨て、名前も変え、自由を手に入れるための放浪の旅に出たという。労働とヒッチハイクを繰り返し、アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点に生活をはじめたのだが…。

裕福な家庭に育った優等生の彼が、なぜ財産も約束された未来全てを捨てて旅立ち、放浪の果てに最期を迎えたのか。この大きな「謎」をめぐって、物語は進んでいく。

様々な人と触れ合う旅路の中で、「生きる歓びとは何か」「真の自由とは何か」というクリスの問いかけと一緒に、観る者も旅をしている感覚になれるかもしれない。