『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』 (スウェーデン 1985年)

1950年代のスウェーデンに暮らす少年イングマル。兄にはいじめられ、父は外国へ出稼ぎ中、母は重病にふせっている。踏んだり蹴ったりに思える人生だけど、スプートニクに乗せられた実験犬の運命を思えばどんなことだってたいしたことはないよ、と考えるのが彼の「人生哲学」だ。

母の病気が悪化した夏、彼は叔父のいる片田舎の村で暮らすことになる。街に置いてきた飼い犬のことが気になるものの、その村で出会う一風変わった人たちの中で、毎日を楽しく過ごすイングマルだったが……。

1950代末のスウェーデンの海辺の小さな町と山間のガラス工場の村を舞台に、様々な苦難の中でものびやかに成長する少年や、彼をとりまく村人をあたたかい視線で描いている作品。