『1987、ある闘いの真実』(韓国 2017年)

オリンピックの自国開催を控えた1987年1月の韓国。

全斗煥大統領による軍事政権下でスパイ疑惑をかけられた大学生が、警察の取り調べ中に命を落とす。警察側の報告に隠蔽のにおいを感じた検察は、すぐに大学生の司法解剖を命じ、苛烈な拷問による死亡であったことを突き止める。しかし、政府や警察は取り調べた刑事2人を投獄することで事実を隠蔽し、事件を葬り去ろうとするのだった。これに気づいた新聞記者や刑務官らは警察による妨害が激化する中、真実を明らかにしようと命がけで奔走し、やがて、市民の間に広がった警察や政府への怒りは大規模なデモへと発展する。1人の若者の死をめぐって紡がれた人々の善意、そして、それが韓国全土を巻き込む民主化を求めた「6月抗争」へとつながる様が克明に描かれた作品。

 

youtu.be